広島大学FE・SDGsネットワーク拠点(NERPS)

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全学取組実績

環境にやさしい半導体製造方法の解明へ (バイオジェニックナノマテリアル融合研究拠点 拠点長 大学院統合生命科学研究科 岡村 好子 准教授)


(「2018-2019年NERPS活動報告書」掲載記事)

現在の半導体結晶成長は、有機金属気相成長や分子線エピタキシャル成 長の大型装置を使い、超高温で猛毒かつ引火・爆発しやすいガスを使用します。半導体デバイスは私たちの社会基盤を支える最も重要な産物で、その製 造方法がどんなに大量のエネルギーを投入し、大量の二酸化炭素を排出し、有毒ガスを使用して環境に負荷をかけても、画期的な代替え技術が現れない限り、その製造方法を止めることはないでしょう。

一方、ある種の細菌は常温・常圧で化合物半導体結晶と同種の結晶を合成することができます。このバイオプロセスを半導体結晶成長に転用することができれば、超低炭素半導体結晶合成方法を提案できると考えています。

そこで、バイオジェニックナノマテリアル融合研究拠点では、低炭素社会、持 続可能社会に貢献する技術として、細菌が合成した金属ナノ粒子結晶(バイオジェニックナノ粒子結晶)を利用し、超低炭素太陽電池マテリアルを実現し、従来の高エネルギー投入・高二酸化炭素排出の製造法から脱却することを理 念に掲げています。

細菌を利用する強みは、希薄濃度の重金属イオンを選択的に吸収することができるため、材料金属(重金属やレアメタル)を廃液からリサイクルできることです。脱レアメタル材料の開発も半導体製造の課題ですが、完全リサイクルも 実現することで、現在の半導体マテリアルを使用し続けることが可能になると 期待しています。

このように、細菌の結晶合成プロセスは持続可能な社会を実現する可能性 を持っており、このバイオプロセスを詳細に解明し、大量製造方法に繋げることを目標にして取り組んでいます。

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拠点理念「低酸素・低エネルギープロセス」
バイオジェニック半導体ナノ粒子結晶(四角内が細菌)

 

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