広島大学FE・SDGsネットワーク拠点(NERPS)

EFFORTS


全学取組実績

より安全でおいしい次世代の日本食を世界へ(日本食・発酵食品の革新的研究開発拠点 ―日本食の機能性開発センター拠点長/大学院統合生命科学研究科 教授 島本整)


(「2018-2019年NERPS活動報告書」掲載記事)

日本食・発酵食品の革新的研究開発拠点では、日本食や日本特有の発酵食品の健康効果に注目し、次世代の日本食を世界に提案することを目的に、①健康機能性、②安全性、③食品加工技術の3つの観点から研究を進めています。

健康機能性の観点からは、麹菌発酵食品による腸内フローラの改善と腸内GABA増加による脳機能への影響、少量アルコール摂取の健康効果(Jカーブ効果)、ビタミンB6による筋肉修復効果、ポリフェノールとビフィズス菌 による腸内の炎症抑制効果、高発酵性の水溶性食物繊維による慢性腎不 全軽減効果など、様々な研究を行い、成果を挙げています。安全性の観点からは、日本食の安心・安全の確保を目指して食中毒を予防するための消 毒剤の開発、食品を介した薬剤耐性菌の伝播などに関する研究を行っています。食品加工技術の観点からは、食品の物理的性状変化(融解、結晶化、ガラス-ラバー転移など)を解明し、加工、保存、おいしさ(食感)の制 御に役立てるための研究を行っています。

また、発酵と酵素の機能食品研究会を設立し、全国の日本食・発酵食 品関連企業と大学研究者からなるコンソーシアムを立ち上げ、発酵食品の健 康効果について共同研究を行っています。

SDGsは当研究拠点とも密接な関係があり、次世代の日本食の開発を通して「飢餓をなくす」、「すべての人への健康と福祉」、「持続可能な生産形態の確保」などに寄与するものと期待されています。

少量アルコール摂取のJカーブ効果_1%アルコール摂取によって大腸腫瘍の発症率が減少した
  • 投稿日:2020年3月26日

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