広島大学FE・SDGsネットワーク拠点(NERPS)

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L型アミノ酸トランスポーター1阻害剤の、Th2細胞が引き起こすマウスの気道過敏性亢進の抑制に関する研究(原爆放射線医科学研究所 助教 三浦健人)


L型アミノ酸トランスポーター1阻害剤は、好酸球の集積とは無関係に、Th2細胞が引き起こすマウスの気道過敏性亢進を抑制する (2021年7月発表)
Asia Pac Allergy. 2021 Jul 19;11:e33.

本発表は医学研究実習における学生の成果に基づくものです。
アレルギー性好酸球性炎症の発症に重要な役割を果たす2型ヘルパーT細胞 (Th2細胞)の活性化は、L型アミノ酸トランスポーター1 (LAT1) によって制御されていることが知られています。
本研究では、実験動物であるマウスの気道に、Th2 細胞が引き起こす好酸球性炎症を再現しました。そのマウスに対してLAT1 阻害剤であるJPH203を投与したところ、炎症により気道過敏性が亢進するのが抑制されました。しかし、肺への好酸球やTh2細胞の浸潤は抑制されませんでした。
以上の結果から、JPH203は好酸球やTh2細胞の肺への浸潤とは独立したメカニズムで、Th2細胞が引き起こす気管支の過敏性亢進を抑制することが分かりました。

ウェブサイト:https://shikkan-model.hiroshima-u.ac.jp/works.html

  • 投稿日:2022年9月26日

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