広島大学FE・SDGsネットワーク拠点(NERPS)

EFFORTS


全学取組実績

てんかんセンターの取組(大学院医系科学研究科 脳神経外科学・病院てんかんセンター 准教授・センター長 飯田幸治)


「てんかん市民フォーラム」

参考資料:https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/sinryoka/chuoshinryo/tenkan/seminar

昨今、てんかんは適切な治療を続けることで発作をおさえられるようになったにもかかわらず、てんかんが原因とされる重大事故により、てんかん患者への偏見や差別は増すばかりです。本フォーラムは、専門医がてんかんの症状から診断・治療までを分かりやすく解説することで、てんかん患者へ最新の治療を啓蒙するとともに、一般市民にてんかんの正しい理解を深めていただくことを目的に実施します.

「広島てんかん・脳波セミナー (HEES)」

参考資料:https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/sinryoka/chuoshinryo/tenkan/seminar/201911

てんかんは、すべての年齢層にわたり発症し、一般医家やいろいろな診療科を受診する機会が多い慢性機能的疾患です。近年、運転免許の許可や高齢者のてんかん発作などが社会的問題となっています。てんかん診 療が改めて注目される中、我々医療従事者には正確なてんかん診断が求められています。脳波はてんかんの診断に最も有用な検査ですが、てんかん性異常波の誤読は患者の不利益につながります。これほど重要な検査にもかかわらず、脳波を系統的に勉強する機会はきわめて少ないのが現状です。そこで2012年に脳波判読のレベルアップ、正確なてんかん診断の一助になればとの思いで広島てんかん・脳波セミナーを立ち上げました。脳波検査の技術部門から判読に至るまで、皆様のてんかん診断において実臨床上参考になる更に充実したプログラムを企画しています。

「てんかん遠隔診断 (てんかんスクリーニングのための遠隔脳波データ判読の検証, てんかん診療に資する遠隔脳波診断支援の多施設共同研究)」

参考資料:https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/sinryoka/chuoshinryo/tenkan/press

他の医療機関が検査した患者の脳波のデータをオンライン上で共有し、即時に遠隔診断ができるシステム作りに取り組んでいます。てんかんの専門医が全国的に不足する中、スムーズな遠隔診療を実現し、診療の地域間格差を解消することを目的としており、広島大学および札幌医科大学と共に、アルム社が開発・提供する医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」を活用して、各医療機関で検査した脳波データをてんかん専門医が遠隔で判読できる仕組みを構築し、地域におけるてんかん診断技術向上を目指した他施設共同研究を開始しています。

「てんかん地域診療連携体制整備事業」

参考資料:https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/sinryoka/chuoshinryo/tenkan/network

てんかんは、手術を含めた包括診療を要する疾患であり、地域のかかりつけ医(1次診療)から、専門医(2次診療)、地域診療において中核を担う3次診療施設(外科治療:てんかんセンター)の三者が連携した体制が重要です。本事業は、広島県におけるてんかん支援拠点機関に指定されている広島大学病院を中心として、医師、広島県(健康福祉局医療介護人材課、教育委員会、保健所)、患者及び家族などで構成される「てんかん治療医療連携協議会」を立ち上げ、県民や医療関係者への啓発活動や広島県内の「てんかん診療ネットワーク」の確立を目指すものです。患者さんが適切なてんかん診療を受けられるよう、地域の1次・2次診療を行う医師の教育と2次診療のレベルアップを図ることによるてんかん診療の「質」の向上(てんかん学教育の充実)と、地域診療ネットワークの確立を目指すとともに県民への普及・啓発を行います。

「てんかん疾患啓発活動でサンフレとコラボ」

参考資料:https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/sinryoka/chuoshinryo/tenkan/purpleday

広島大学病院(てんかんセンター)は2016年9月から、紫をチームカラーとするサンフレッチェ広島とコラボレーションをして、てんかん疾患の啓発活動に取り組んでいます。世界的なてんかん疾患啓発活動である「パープルデー(Purple Day)」(毎年3月26日)にあわせて、3月にエディオンスタジアムで来場者に缶バッジやチラシの配布、選手のサイン入り横断幕にメッセージの寄せ書きをしてもらうなどの活動を行っています。 広島大学病院(広島県がてんかん支援拠点機関に指定)がサンフレッチェ広島とコラボレーションすることで、一人でも多くのサポーターやそのご家族、地域住民の方に、てんかんに対する正しい理解を持っていただき、てんかん患者さんが過ごしやすい社会の実現をめざします。

「JICA草の根技術協力事業」

参考資料:https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/sinryoka/chuoshinryo/tenkan/jica

てんかんセンターが実施主体となるネパール支援事業「カトマンズと周辺地域におけるてんかん診断能力向上および地域連携強化事業」が2018年度の国際協力機構 (JICA)の草の根技術協力事業に採択されました。当センターが従来行ってきた海外でのてんかん学教育と手術支援を、より公的な活動として発展させていきます。この事業では、カトマンズと周辺地域の医療従事者の教育・養成を進めることを目的に、てんかんセンターの医師、技師、看護師らが現地を訪れ診療の助言、指導を行うほか、ネパールの医師らを広島大学病院に招き、具体的な研修も行う予定です。現地では、てんかんの無料診断キャンプを行いながら、診断技術の向上と市民を支援します。

図1_20210513てんかん

 

てんかんセンターウェブサイト:https://www.hiroshima-u.ac.jp/hosp/sinryoka/chuoshinryo/tenkan

 

  • 投稿日:2021年9月6日

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