(「2018-2019年NERPS活動報告書」掲載記事)
肝臓・消化器研究拠点は消化器・代謝内科教授・茶山一彰(拠点リーダー)、消化器・移植外科教授・大段秀樹(拠点サブリーダー)、(株)フェニックスバイオ部長・立野知世(拠点サブリーダー)によって肝臓に関する研究、知識の共有を目的に設立されました。センターの目指すところは、近未来に世界的に急増する肝不全・肝癌死に対して、世界でも広島大学肝臓・消化器研究拠点にしかない技術を生かし、各方面との共同研究体制を強化して、肝疾患に対する新規治療を開発することです。又、研究の過程を通じ医師、大学院生、外国人ポスドク、コーディネーターの教育を行い、研究科の教育にフィードバックすることで、世界的な研究拠点を形成し研究マインドを有する医療関係者の育成も行っていきます。主な研究内容として、1)ヒトゲノム情報を応用した新規の肝疾患診断法・治療法の開発、2)培養細胞および動物モデルを用いたウイルス性肝炎の病態解明および新規治療法開発、3)非アルコール性脂肪性肝炎の分子機構の解明と新規バイオマーカーの探索、などが挙げられます。特に動物モデルに関して、マウスの肝臓をヒト肝細胞に置換させたヒト肝細胞キメラマウスは、広島大学から発信された肝炎ウイルス感染モデルマウスであり、これらのモデル用いて、難治性のウイルス性肝炎患者に対する、より有効な治療法の開発を目指して研究を行っています。