広島大学は、2024年の創立75周年記念事業の一環として、平和記念日の8月6日に合わせて、本学協定校をはじめとした世界中の大学から学生を招き、Peace Study Tour 2023を実施しました。同Tourでは、世界15か国25大学から125名(海外協定大学等学生79名、海外協定大学等教職員40名及び日本の他大学学生6名)を招聘し、本学学生59人とともに、多岐にわたるテーマのサマープログラム及び会議に参加しました。
NERPSは今回開催された5つのプログラムのうち、笹川平和財団及びコロンビア大学との共同サマープログラムに協力・参加しました。広島大学、コロンビア大学、笹川平和財団推薦学生、広島大学協定校の学生27名と、海外協定大学等の教職員3名が同サマープログラムに参加し、「Collaboration in Natural Resource Management – Advancing Positive Peace and the SDGs(積極的平和及びSDGsを推進する天然資源管理)」というテーマのもと、7月31日~8月8日の9日間の日程で行われました。様々な背景を持つ参加者が一堂に会し、講義を聴講したり、現地視察で見聞を広めたり、グループワークやディスカッションにおいて、与えられた課題や世界平和への取組について多様な視点から活発に意見を交わすなど、多様性の溢れる環境で、理論と実践を融合した学びの場となりました。
8月4日から6日には、5つ全てのプログラム合同で、平和学習も行いました。参加者は被爆体験講話聴講、平和記念資料館見学、平和記念式典参列、広島大学平和企画及び灯篭流しに参加し、原爆の惨状を深く知るとともに、世界中の学生及び教職員と平和構築についての考えを共有し、互いの視点を尊重しながら議論を行うなど、忘れがたい経験を得ました。参加した海外の学生からは「紛争がもたらす結果を痛切に思い起こさせる広島で、自分たちの使命を強く感じた。この経験によって、対話と寛容、そして協力を通じて自国の問題に取り組む決意を強めた。平和な未来のために団結と思いやりを育みたい」といった声や、「国同士が対立しているとき、抽象的に人々を憎むのは容易だが、相手の話を聞き、彼らの人生、抱える問題、願いがどれだけ自分と似ているかを知ると、敵意を持ち続けることはできないことがわかる。プログラム参加者の国籍、文化、宗教、職業等の多様性は非常に貴重で、ここ広島でのプログラム開催がその推進力を高めたと思う」との感想が寄せられました。