『SDGsに向けた生物生産学入門』は、生物生産学への理解を深めるための入門テキストとして、広島大学生物生産学部の55名の教員により執筆され、2021年に出版された。
SDGsを理解するきっかけになり、読者がSDGsの達成に貢献できるようになることを願って出版された本書は、広島大学教養教育の領域科目「SDGsに向けた生物生産学入門」の指定教科書としても活用されている。
第1章 分子・細胞・個体レベルで読み解く生命の仕組み
1.1 生物の基本単位―細胞とは
1.2 遺伝子とセントラルドグマ
1.3 タンパク質の構造と機能
1.4 生体膜の構造と機能
1.5 代謝とエネルギー
1.6 動物の発生
1.7 生殖の仕組み―哺乳類
1.8 生殖の仕組み―鳥類
1.9 免疫―生体防御機構
1.10 アレルギーの仕組み
1.11 変異(突然変異)と生物多様性
1.12 動物の情動と防衛行動
1.13 極限環境の生物たちとオミックス
1.14 ゲノム編集とは何か
第2章 陸の生物生産
2.1 土壌の役割
2.2 作物の根の構造と機能
2.3 作物の地上部の形態と機能
2.4 作物生産と光合成
2.5 作物の光合成反応と光合成産物の転流
2.6 作物の生育に必要な必須元素とその生理機能
2.7 作物生産と環境ストレス
2.8 作物生産と害虫
2.9 家畜の餌を作る
2.10 動物との出会いと利用
2.11 生命の誕生と操作:哺乳動物の雌雄産み分け法
2.12 飼料から畜産物への変換
2.13 乳生産を保つ体の仕組み
2.14 家畜生産における温熱環境の重要性
2.15 家畜の行動生理と情動
2.16 動物とともに生きる
2.17 家畜の体の構造
2.18 卵を作る体の妙
第3章 水圏の生物生産
3.1 海の生態系を支える単細胞藻類
3.2 海洋の物質循環と生態系モデル
3.3 水生生物の流通と外来種
3.4 さかなの知恵と暮らしと生物資源価値
3.5 海産魚の種苗放流
3.6 農林水産業における病気とその発生原因
3.7 海藻資源と養殖
3.8 魚介類の一生
3.9 海洋生物の種間関係
3.10 瀬戸内海の水産資源変動
3.11 瀬戸内海の水環境の変遷
第4章 食の科学と利用
4.1 食品の栄養(一次機能)
4.2 食品のおいしさ(二次機能)
4.3 食べ物による病気の予防
4.4 微生物を利用した食品
4.5 食資源の多様性と生物進化
4.6 食の安全と食中毒
4.7 食品の加工と保存
4.8 食品の製造を支える管理手法
4.9 食料の需給動向と流通
4.10 農業・食料を取り巻く新たな動き