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マナック株式会社との共同研究講座『先進セルロース材料共同研究講座』を設置(先進理工系科学研究科応用化学プログラム 教授 塩野毅)


先進理工系科学研究科はマナック株式会社と2024年7月1日に先進セルロース材料共同研究講座を設置した。

木質系樹脂複合材料は、木質様でありながら押出成形法等で様々な形状に加工でき、さらに物性や耐久性が優れており、約30年前から建材用用途で利活用が進められている。現在、石油系樹脂の使用量削減、環境配慮製品、植物素材の成形品としての二酸化炭素固定等から、建材用途以外の製品群への拡大が求められており、射出成形法等での成形品の大量製造技術の構築が重要となっている。

木質系樹脂複合材料は、補強フィラーとして用いる木質繊維や木粉の特性が、その強度や成形加工性に大きく影響することが示唆されているが、系統的な研究は十分には行われていない。そこで、本共同研究講座では、各種方法で作製された木質繊維や木粉の特性を解析し、木質系樹脂複合材料の物性との相関関係を評価する。さらに、これらを通じて木質系樹脂複合材料の特性および成形加工性を最大化させるためのプロセス技術の確立を目指す。これらは、従来、押出成形で建材用途に用いられていた木質系樹脂複合材料を、自動車部材、家電部材、日用品等へ発展させることができる。さらに、適応分野を広げるため、木質系原料の難燃化技術、難燃剤の樹脂複合化特性についても評価を実施し、難燃化特性との相関性を評価する。これらの成果は、今後の、地球温暖化対策としての植物の高度利活用技術としての展開が期待される。

  • 投稿日:2023年8月28日

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