2020年からCOVID19感染症パンデミックの影響により、医学教育に大きな影響が生じた。広島大学医学部では文部科学省の「デジタルを活用した大学・高専教育高度化プラン」の補助金を使用して、株式会社ビーライズ社協力のもと、VR(Virtual Reality)を利用したOSCE(Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験)練習ソフトVR OSCEおよび、の開発IVR(Interventional Radiology) シミュレーターの開発を行った。
VR OSCEはVR内で医療診察の練習を行うことができる画期的な教材としてすでに販売が開始されており、特許も出願中である(特願2022-097002「診察シミュレータ」、特願2022-101749「臨床能力評価装置、臨床能力評価方法及びプログラム」)。 教材の内容については、日本シミュレーション医療教育学会雑誌 第 11 巻(2023 年発行)に掲載された。
(参照:「VRシステムを利用したOSCE教材「VR OSCE」の開発」)
実際の臨床現場での医学生への均等な診察教育を行うことは非常に困難である中で、VRを利用したシミュレーション教育システムを利用することは非常に有用であり、質の高い教育をみんなに提供するというSDGsの概念に則ったものである。現在広島大学の医学生を対象として、VR OSCEを活用した授業及び研究を施行中である。