広島大学FE・SDGsネットワーク拠点(NERPS)

EFFORTS


全学取組実績

制御性T細胞におけるニコチン性アセチルコリン受容体の発現と機能に関する研究(原爆放射線医科学研究所 助教 三浦健人)


制御性T細胞におけるニコチン性アセチルコリン受容体の発現と機能 (2022年2月発表)
Int J Mol Sci, 2022;23:1779.

免疫細胞の働きにコリン作動性システムが関与していることが示唆されていますが、T細胞、特に制御性T細胞 (Treg細胞) でのニコチンおよびその受容体の役割は不明でした。そこで私達は、実験動物であるマウスを用いて、Treg細胞でのニコチン性アセチルコリン受容体 (nAChR) の発現と機能について検討しました。
ナイーブなT細胞を、Treg細胞を含めた様々なT細胞サブセットに分化させた後、nAChRの発現を調べました。その結果、Treg細胞は他のT細胞サブセットよりも、nAChRを高発現していることが分かりました。また、Treg細胞のサイトカイン産生に対するニコチンの影響を解析した結果、Treg細胞のTGF-β1の産生はニコチンによって抑制されることが分かりました。
本研究の結果は、Treg細胞の働きが、nAChRの特徴的な発現を介したコリン作動性システムによって制御されていることを示唆するものです。

ウェブサイト:https://shikkan-model.hiroshima-u.ac.jp/works.html

  • 投稿日:2022年9月26日

カテゴリ検索

  • すべて表示