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頭頸部癌の治療法に関して(医系科学研究科 耳鼻咽喉科学・頭頸部外科学研究室 准教授 上田勉)


頭頸部癌の最大の原因の一つに喫煙があります.

日本頭頸部癌学会では2006年に禁煙・節酒宣言を行いました.これをもとに広島大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科では,頭頸部癌に罹患し受診された患者さんおよび家族に対して,再発予防や新たながんの発症の抑制のためにも禁煙の重要性を説明し,最近では節酒のみならず禁酒についても勧めております.

頭頸部癌の治療法に関しては,高齢化社会が加速する中で,生命の根源である摂食,嚥下および発声と関連の深い咽喉頭領域の器官,機能をなるべく温存できるように,早期発見,早期治療を心がけており,手術法も低侵襲な経口的な手術や鏡視下の手術を積極的に行っております.器官だけでなくその機能を温存することは,二次性のサルコペニアとフレイルの発病を抑制して認知症リスクを軽減し,質の高い生活の確保が可能となると考えます.早期発見には,患者さん自身の自覚症状はとても大事ですが,内視鏡科などとの連携が必要です.そのため,地域の耳鼻咽喉科医師のみならず他科の先生方への生涯研修セミナーや患者さんへの講演会などで耳鼻咽喉科・頭頸部外科の疾患や治療についての理解を求めております.更に治療する側の耳鼻咽喉科・頭頸部外科医を増やすために医学生・研修医のみんなさんへの情報提供も行っております.

  • 投稿日:2021年9月1日

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